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ネットワーク社会における情報の価値の推移について [ネットワークの未来]

(メモ、というかハンパな文章です、サイトに書いたネタのまとめ…というか自分の一番言いたい主張みたいなもんなんで、言葉かなり変ですけど載せます、この内容はいずれ整えてきちんとした文にしたい所)

売り物としての情報、これまではマスメディアに代表されるように、同じ情報を印刷、通信、放送等で大量に発信し、基本的に一律の価格で売っていた。

ニュース、新聞、映画、書物、等

しかしネットワーク社会が円熟すると、情報のコピー、再配信が容易になる。(究極の方法がP2P)ところがネット社会で従来の方法論のまま行くと、売り物としての情報コピーは海賊行為として違法行為となり、法的処罰の対象になったり、コピーを阻止する技術対策や、コピーは悪という啓蒙活動が講じられる等でこれを封じ込める動きに傾く一方、その結果、既得権を持った大企業やより大きな組織が得をし、ネット社会の到来によって本来誰でも行える個人の情報の発信に抑制や規制が生じ、場合によっては不利益を講じる可能性もある。

この流れは本質的にオカシイ

ではどうすべきか?

提案

情報はコピーされることを前提として価値(価格)を持たせる事が妥当ではないか。

そもそも情報を一律の価格で販売する事自体を疑ってみよう。

いままでの情報に対する一律の価格の付け方を「ニュートン的宇宙観の情報価格設定」と名付けて考えてみよう。
つまり価格には、需要と供給の関係から導き出される、誰にとっても妥当な価格が存在すると仮定して、「売り物としての情報」は販売されてきたが、これを疑ってみる。

でもさあ、最初の奴に売っちまったらみんなタダでコピーできるじゃねえかと。

また、人の価値観が多様化し、人が必要とする情報も多様化してきている、また希少価値を持つ情報、つまり早い情報や、みんなが注目するあたらな見解や発見、といった時間軸によって即時性を持つ情報ほど、情報財としての価値は高い、つまりスクープは高く売れる。これは今でもこれからも変わらない事実。

ところがスクープすら多様化し、人によってあるいち早い情報に高い価値を見出す人間と見出せない人間が出てくる。ヨン様の恋人発覚なんてネタはファン主婦にとっては非常に高い価値を持つ、いち早く知りたい情報だが、経済ニュースを毎日チェックする経営者にはあまり価値を持たない情報だ。

つまり「情報の価値」は受け取る側の人によっても異なってくる訳です。当然これも、昔から今まで、そして未来に渡っても共通の変わらない事実でしょう。もしかしたら近代に成る程、顕著にこの現象が起こっているかもしれません。価値観の多様化によって、モノや情報のニーズも多様化し、専門誌の多様化や、様々な価値観に基づいて細分化されたネット上の情報サービスは日々誕生しています。


そして私たちは細分化され細かく住み分けされた自分好み情報を、価値観を共有する人たちという「需要」とサービスを行う「供給」側の妥当な価格でこの情報を取り引きしている訳です。

つまり一定の価格以下では基本的にビタ一、情報にアクセスすることは出来ない。という事です。ところがこんなの皆さん全然実感できませんよね。
だって自分にとって、買ってないけど欲しいと思った情報って結構簡単に手に入っているから。どういう事かというと、端的なのがコンビニの立ち読み。マンガにも勿論元手がかかってますが、買わないでタダでも見れちゃう。

それからテレビやラジオ、インターネット、設備投資や基本料さえ払えばタダみたいなもんです。

でもコレ見込みの価格として最初から組み込まれている価格な訳で、テレビの民放だったらCMを観たひとがその製品を買う事を見込んで番組は制作されてる訳だし、ネットだってバナー広告があったりするし、本や雑誌やマンガだってお試しという題目で立ち読みされる事を見越した上で売っている側面がある訳で、
実は誰もがアクセスできるタダの情報というのは、実は他の誰かが金を払っていることでタダで情報を手に入れている奴の損益を補っている。と考える事ができる訳です。

はっきり言ってコレって無駄だしちょっとムカつく。ていうか回りくどいと思う。

じゃあどうすればいいか、


タダで情報を手に入れた奴のことをちょっと考えてみよう。

実はコイツ、需要供給曲線の閾値が「買う」レベルまで達しなかったから買わなかった訳。

で、他の買った奴らはどうかというと、その情報にスンゴイ価値を見出している奴もまあ、金も時間も余ってるし暇つぶしで買っちゃえ、ほとんど読まないと思うけど…的な人もおんなじ値段で買っている訳。

ちょっとアンフェアな感じがする。ていうか無駄が多いし、ある情報から回収できる利益って、もっと妥当な所に落ち着いてもいいんじゃないかと思うわけ。だって僕らは情報が簡単にコピーできちゃうネット社会に生きている訳だから。

とはいったものの何を基準に情報の価値を決めればいいのか?

一定の今までみたいに一定の価格で売っても立ち読みみたいに情報を結果的にタダ見する奴は簡単に出てくる。だって一個の情報を気のいい奴に売ったらそいつがみんなにコピーしやがる訳で。

だからといって単価を上げれば買う奴は減る。
コピーしないように対策を講じれば金もかかるし息苦しい世の中になってしまう。

そこで考えた。

じゃあ、情報を受ける側が、その情報に対し価値を見出している分だけ払うというのはどうか?

つまり価格にニュートンの宇宙観的な絶対軸のある価格供給を考えるんじゃなくて、アインシュタインの宇宙観みたいに、情報を発信する側と受ける側との、個々の価値観の共有度や、個としての需要側と個としての供給側による、相互の引き合う力によって、情報の価格を決めるという方法論というのを考案するのが妥当なんじゃないか。と思った訳で。


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コメント 5

ettem

情報の価格のつけ方って難しいですよね。
(私の持っている特殊技能、つまり情報にいくらお客さんに払ってもらうのが妥当なのか、よく悩みます)

ところで、コピーレフトって言葉を知ってます?
(GNUやGPLやオープンソースと一緒に語られる事が多いですが)

GNUのソフトウェアでは、情報(この場合プログラムですね)を受ける側がお金を払うように、既になっていますよ。

私は、ネット上で公開されている物を紙媒体で買う形で、お金を払うようにした事もあります。
(プリントアウトするのが面倒で、しかも製本した形で読みたかったというのもありますが...)
by ettem (2005-03-03 01:38) 

さかまた

コメントありがとうございます。
コピーレフト、存じてますよ。リチャード・ストールマン氏等が有名ですよね。
ただ集金の仕組みはまだかなりアバウトで、人の善意によってのみ成り立つ部分があるので、コレをもっと上手い方法で行う事で、善意のスパイラル状態を作って、情報売買を活性化をできないか?なんて事を考えています。
あと、ネット上のテキスト情報を、出版媒体として売る。と言うのは、電車男の本等もそうですよね。結局、人は手にとって持ち歩けて好きな所から気軽に読める。というモノが便利で好きなので、結局形ある状態の情報財が売れる。というのが本質なんでしょう。でも逆に言えば形ある状態の方が、意味付加価値が付いた状態な訳で、付加価値のいらない人にとっては、安くデータで情報だけが欲しい訳です。その辺うまく折り合いが付けられたら、かなりナイスだと思ってます。
長くなりましたが、またコメント等頂けるとうれしいです。
by さかまた (2005-03-04 02:15) 

santaro

いや凄く面白いです。まだ全部見てないんですけどどれもこれも興味深い話ばかりで・・・「おごり」通貨に関する話は最高でした(笑)
オレは今ブログに関する考察してるんですけどもし良かったら見てみてください。で、意見などあったらぜひ聞かせて欲しいです。
そんではまたちょくちょく見にこさせてもらいます~。
http://d.hatena.ne.jp/santaro_y/
by santaro (2005-03-19 12:56) 

さかまた

santaroさんはじめまして、そちらのブログもチョコチョコと読ませていただきました。洗脳社会、私も非常に大きな影響を受けた本です。インターネットと脳の関係を考えるなら、池谷裕ニ著の「記憶力を強くする」や「海馬」がオススメです。またニューエイジの耐性があるならピーター・ラッセル氏の「グローバルブレイン」等も今考えておられる事に近いので読んでみられるのをオススメします。
by さかまた (2005-03-23 02:13) 

ettem

さかまたさんへ
 コピーレフトは知っていたのですね.
 「情報を受ける側が、その情報に対し価値を見出している分だけ払う」は,「人の善意によってのみ成り立つ」のではないでしょうか?これって,「お代は見てのお帰り」と一緒と思うので.
 最近,つまらない大道芸人(拍手を強要していた)が,お代を払わずに帰る見ていた人を非難していたのを見ました.今のネット上の情報はつまらない大道芸人がたくさんいる状態だと感じています.中には,すごい大道芸人のような人もいるのですが,簡単にお代を払う方法がありません.
 PayPalのようなものが日本でも普及して,「お代は見てのお帰りにPayPalで」みたいな習慣が根付けば,情報売買は活性化するのではないでしょうか?
by ettem (2005-04-02 16:14) 

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